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The Challenge

どうすれば、プラスチック廃棄物を出さずに製品を消費者の元に届けられるだろうか?

The Outcome

あらゆる市場や地域においての、プラスチックと包装利用の発想の転換。そして優勝者として選ばれた16チームは、彼らのアイデアを更に発展・実現させるために、経済的、人的支援を得た。

プラスチックの需要は、今後20年で2倍に拡大すると考えられています。このまま消費習慣や生産工程が変わらなければ、2050年の海には、魚よりもプラスチックの方が多くなりかねません。私たちの海からプラスチックをなくしたいのであれば、浜辺を掃除したり、海からプラスチックを取り除いたりするだけでは足りないのです。そこで、Ellen MacArthur Foundation(エレン・マッカーサー財団)がOpenIDEOとパートナーシップを組み、100万ドルのCircular Design Challenge(サーキュラー・デザイン・チャレンジ)を創りました。このプロジェクトでは、世界中からデザイナーを招待し、はじめから廃棄物にならないようなプラスチックの生成、利用、再利用の方法を考え直します。

サーキュラーエコノミー(循環型経済)では、製品の行き着く場所はゴミ廃棄場や焼却場ではありません。製品は、世界のサプライチェーンで可能な限り長期間にわたり、その経済力を最大限に発揮して利用・再利用ができるようにデザインされます。プラスチックのようにどこにでもある原材料のデザインや利用をシステム全体で変えていくには、さまざまなパートナーが必要です。PepsiCoやNestle、Veolia、英国の小売店Marks & Spencerのような企業のほか、プラスチックメーカー、リサイクルの専門家、比較的小規模な起業家もパートナーに名を連ね、個人レベルでも世界中の人々が、今回の革新的なチャレンジの実現と評価に参加しています。

Nsheke Strawsの創業者Sadam Matsawili氏(サーキュラー・デザイン・チャレンジのTop Idea優秀チーム)は、潜在顧客に対してデザイン・リサーチのインタビュー調査を実施しています。Nsheke Strawsでは、プラスチックの代替としてNsheke(ンシケ)という植物を使い、飲み物用ストローを地元で生産しています。

参加者の手で考えだしたソリューションを実際のビジネスに根づかせ、実態に即した形にするためには、このような優秀な経営者をチャレンジに参加させることが不可欠でした。起業家やイノベーターが今ある制約の中で、限界の枠を広げて、将来を見据えながらデザインできると、より全体を捉えたソリューションが生まれる可能性が高まります。Marks & Spencerの社長 Mike Barry氏も次のように話しています。

「どれだけ規模が大きくても、企業は単独では循環型の未来を築けません。このチャレンジが示してきたのは、協働のパワーです。それに、現在の問題を解決する新しいソリューションを生み出し取り入れることがいかに 必要なのかも示してきました」

そのためには、より質の高い原材料や、優れたプロダクトデザイン、新しい循環型ビジネスモデルが必要です。エレン・マッカーサー財団がOpenIDEOとパートナーシップを組み、100万ドルのサーキュラー・デザイン・チャレンジを創り出した理由はそこにあります。このチャレンジでは、世界中からデザイナーを招待し、はじめから廃棄物にならないようなプラスチックの生成、利用、再利用の方法を考え直します。

リサイクルの問題だけ徹底して取り組むというよりも、どうすれば廃棄物を出さずに製品を消費者に届けられるのかを考え直すことが、リサイクルの全責任を消費者に押しつけない仕組みを創り出すことになります。消費者ではなく、デザイナーや企業側が、リサイクルできないプラスチック廃棄物を生み出さないような包装や発送のモデルを作らなければなりません。

プラスチックに対する注目の高さは、619点ものアイデアが寄せられたことからも明らかです。集まったアイデアの多くは、それまでこの分野に携わった経験のないデザイナーのものでした。

経済発展の途上にある国々のチームやグループを積極的に支援するために、OpenIDEOコミュニティのメンバーは22カ国で65を超えるイベントを開催しました。デトロイト、ボストン、ナイロビ、ニューデリー、上海にあるOpenIDEOの各支部は、それぞれのニーズに応える充実したイベントを作るためにすぐさま2,000ドルの援助金を受け取りました。

このイベントには、いろいろな分野のイノベーターに参加してもらうことが特に重要でした。というのも、そうすれば、さまざまな視点から自分たちの地域に関して具体的な意見が出せるからです。たとえば、ナイロビ支部では、プラスチック消費の過程を追うデザインウォークを計画しました。「プラスチック消費の現場から廃棄場まですべての経路をたどることで、地域社会が変わりました。このイベントを通して、プラスチックがさまざまな形や方法で使われているのを目の当たりにすることができたのです。こうした状況は、これまで見過ごされてきました」とナイロビ支部の責任者Wekesa Zablon氏は説明します。このようなイベントを開いた結果、最終的には85件のアイデアがサーキュラー・デザイン・チャレンジに提出されました。

地域社会に生きる世界中の人々が、グローバルなアイデア作りに参加し、サーキュラー・デザイン・チャレンジに向けてソリューションを考えています。OpenIDEOのコミュニティでは、22カ国で65を超えるイベントを主催しました。

サーキュラー・デザイン・チャレンジが成功したのは、何よりも、デザイナーが幅広い関心を持っていたからだとエレン・マッカーサー財団は考えています。「これほど多くのデザイナーの皆さんが、プラスチックというリニアエコノミー(直線型経済)が抱える組織的な問題を解決しようと懸命に取り組んでいる姿を見て、とても心強く思いました」。そう話すのは、エレン・マッカーサー財団の「New Plastic Economy」イノベーションプログラムの責任者、Mats Linder氏です。「プラスチックが再利用やリサイクルが不可能な廃棄物にならないように、プラスチックの使用方法を新たに考えだすのは、複雑で難しい問題です。サーキュラー・デザイン・チャレンジは、この問題に取り組み続けることがいかに重要なのかを教えてくれます――まだまだ道半ばです。地元地域であれ、世界規模であれ、プラスチックの問題に携わるひとつの手段としてこのチャレンジを活用した人たちが、今後も自分たちのアイデアを構築していってくれることを願います。なぜなら、私たちに必要なのは、そうしたアイデアだからです」

OpenIDEOにとって、今回のチャレンジの要は、こうしたさまざまなイノベーターたちを一堂に集め、彼らのリソースと知識や技術に応じて多様なチームの支援方法を模索することにありました。こうした取り組みには、メンターの役割を担える企業や大学、NGOの優れた専門家集団や、経験の浅いチームがアイデアを展開できるようサポートする専門家のモデルたちを、エレン・マッカーサー財団とともに育てることも含まれます。

これまでの小分け用プラスチック包装を、生分解性の食べられる小袋やラップに変えたEvoware。この新しい包装は、持続可能な資源である海藻を主原料として作られたもの。Evoware Bioplastic画像提供。

サーキュラー・デザイン・チャレンジの受賞チームは、海を守る世界会議Our Oceans Conferenceに招待されて、グローバルに活躍する要人や政府関係者、インフルエンサーが一堂に会する中、欧州委員会環境担当のKarmenu Vella氏から総額100万ドルの賞金の一部が授与されました。こうしてチャレンジは幕を閉じたのです。

優秀チーム16のアイデアには、チリのチームの自動販売機Algramo(取り扱い商品は米や大豆、砂糖などの主要産物で、少量かつ再利用可能な容器で運ぶことができる)、チェコ共和国のチームが考えだしたアプリMIWA(利用者が必要な量だけ注文でき、再利用可能な包装で配達される)、海藻が原料で、生分解性の食べられる包装を作ったインドネシアのスタートアップEvowareなどがあります。

チャレンジの勢いを持続させるために、受賞チームはこれから1年かけて、それぞれのアイデアの実現をスピードアップさせるために用意された特別プログラムに取り組みます。各チームとも、専門家や科学者、パートナー企業から引き続きサポートを受け、最終的には、優秀な投資家の前でピッチイベントを何度も行うことが可能で、資金調達の機会が継続的に得られます。Evoware共同創業者のDavid Christian氏は次のように話しています。

「事業の拡大に必要な多くの支援を提供してくれるので、このプログラムには大いに期待しています。このおかげで、すばらしいメンターに出会うことができ、私たちのネットワークも広がります」

サーキュラー・デザイン・チャレンジについて

エレン・マッカーサー財団のNew Plastics Economy Innovation Prizeの二本柱のひとつ。英国チャールズ皇太子が設立した財団 The International Sustainability Unitと協働で立ち上げられ、資金面はNew Plastics Economyイニシアチブで慈善活動を担うLead Philanthropic PartnerのWendy Schmidt氏が支援。サーキュラー・デザインの詳細は、エレン・マッカーサー財団とIDEOが協働で作成したツールの「Circular Design Guide」をご参照ください。

メディア掲載

米国ビジネス誌「Fast Company」:「Instead Of Throwing Out This Plastic Wrapper, You Eat It」(プラスチックのようなこの袋、実は捨てずに食べられます)

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