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コロナ下で閉鎖されたオフィスに出現したアートギャラリー

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Jan 05 2021

設立以来、IDEO Tokyoは毎年秋口に3日間のオフサイトを企画し、社員全員で日本のさまざまな場所を訪れてきた。忙しい日々から一旦離れて、それまでを振り返ったり、チームの関係を深めたり、お互いにインスピレーションを与え合う場として開催してきた恒例行事だ。しかし、今年は周知の理由により、これまでとは異なる形で皆を集める方法を考えなければならなかった。私たちはそれを、Zoomの画面上では得られない体験にしたいと考えていた。

English article here.

夏の終わり、私たちはアイデアのブレストを始めた。どうしたら、皆の安全を確保した上で、半年以上使われていないスタジオの美しい空間(オフィス)を活用できるだろうか?私たちはさまざまな方法を探し求めた。

IDEO Tokyoのスタジオは、表参道の交差点を眼下に臨む。2018年に旧オフィスから移転して以来、ここは単なる職場である以上に、物をつくり、人とつながり、いつもクライアントやゲストが訪れる場だった。 今年の3月に在宅勤務に移行してからは、社員の誰もがスタジオを恋しく思うようになっていた。

コロナ以前は、仕事の合間にキッチンに集まって談笑したり、一緒に何かを創る時間を共有するような機会がたくさんあった。

話し合ううち、ある突飛なアイデアが生まれた。スタジオのスペースを、プライベートな”アートギャラリー”に変えてみてはどうだろう?他の誰でもなく、自分たちのためだけの期間限定ギャラリーだ。IDEO Tokyoの社員たちがアーティストとして出展もするし、観客にもなる(もちろん、ソーシャルディスタンスを保った上で)。

これまでのすべてのオフサイトでは、皆で創り、共有し、訪れた地域の匠の技に触れ、ものづくりを体験させてもらう時間を設けていた。今年は、お互いの”芸術作品”を贈り合い、タイミングはバラバラであってもみんなと共有できるような、心に残る体験をデザインしてみるのはどうだろう?

このアイデアを実現するために数人が集まり、”ユミ・サダニ”という名の、ファッショナブルでどこかの国の強いアクセントが特徴的な架空のキャラクターが生まれ、彼女がキュレーション・コミッティーの代表を務めることになった。そして私たちは、このギャラリーの名称と、最初のエキシビションのテーマについて考えた。

数日後、ユミ・サダニは、IDEO Tokyo定例のバーチャル・ランチ・ミーティングに現れ、若干困惑する社員たちを前に発表した。「11月、私たちは初のエキシビション”Oolong Gallery”を開催します。このギャラリーにふさわしいタイトルは ”When No One’s Looking, Do You Miss Me?" (誰も見ていないとき、あなたは私を恋しく思いますか?)。」

デザイン・リサーチャーのYuriko Yamaguchi扮する、ユミ・サダニが、Zoomの定例会でギャラリーの開催を発表した。

社員全員に送られたデジタル・インビテーション

嬉しいことに、他の社員たちからもたくさんの素晴らしいアイデアが出てきた。企画に使っていたスタジオの見取り図は、すぐに作品のプレイスホルダーでいっぱいになり、キュレーション・コミッティーはアーティストたちと彼らのアートを完成させ、配置していった。

そして、スペースの設営が始まった。皆で腰を痛めながら重い資材を運ぶという地味な1日だったが、展示スペースにゆっくりと命が吹き込まれ、ギャラリーのサイネージの最後の文字が上がってきた瞬間、私たちは「これはなかなか良いものがものが出来上がったかもしれない」、と感じずにはいられなかった。

展示された作品は、気まぐれな思いつきで生まれたもの、抽象的なもの、タイトル通りのわかりやすいものまで、様々だ。ギャラリーのテーマを文字通り解釈した作品も多く、(社員それぞれにとって)大切な人の写真を集めたフォトギャラリー、床に設置されたしゃべる脳内スキャン、訪れた人たちの大切なものを入れた箱のありかを見つけるゲームのような作品もあった。

抽象的な作品についても、レトロな公衆電話を使ったタイムスリップルームや、自分自身にズームインするクランク、観客とともにとともに完成させる鯉の模様の壁画など、個性豊かなものが並んだ。もちろん、ただ楽しむことを目的に作られた作品もある。例えば、かつてみんなが息抜きのたびに集っていたキッチンカウンターに並べられたカラフルなワインボトルを持って、”金曜日の夜”を演出し、チェキを撮ってもらうという参加型の展示や、木炭の粉を使ったちょっと挑発的なインスタレーションなど、思わず笑みが溢れてしまうものも。

しかし、このギャラリーの本当の魅力は、一つ一つの作品から滲み出る、アーティストたちの人柄だった。彼らは、実際に会った時と同じように、作品を見るものを笑わせたり、考えさせたり、予想外の反応をみせたりする。このギャラリーがオープンしていた2週間の間、不思議と私たちは、またみんなで一緒にいるような気分になった。

このギャラリーの最も大きな作品の一つは、出展者たちが何日も指にマメを作りながら深夜まで作業して出来上がった。この作品に近づくと、目の間に置かれた大きな白い箱に登るように促される。そして、頭上いっぱいに広がった黄色の風船の隙間から頭を突き出して壁の方を見ると、とてもシンプルなメッセージが現れる。そのメッセージは、なぜIDEO Tokyoの仲間、そしてこの空間がこんなにも私たちにとって特別なのか、思い出させてくれた。

私たちは、ここまでの創造性と努力がこのギャラリーに注ぎ込まれるとは期待していなかった。しかし、作品を作ったアーティストたち、ギャラリーを訪れた他のメンバーたちは、皆同じ気持ちになっていた。こうしたことを感じるのが難しい状況にあるなかで、つながりを感じ、インスピレーションを受けることができた、と。

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